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モミの木の章 水辺を南へ、盾と鼠
水辺の近くについた。ボーと眺める。どこまでも続く水平線、まるで海のように広い。
…よく見ればあんな遥か遠くにぽつんと島があるのかなー?そこからモミの柱が何本も天上へと立っているのがボヤけて見える―――。
それにしても地底にこんな広い地底湖があるなんて、スゲーよなー異世界……。
「いや多くね?」
視線を戻し、現実に目を向ければ、水辺の近くにうようよと沢山のスライムがいる。それが水辺沿いに遥か彼方までと続いていたのだ。無数にいるグリーンスライムなんて、とても相手にしていられない!
「そうだねー、スライムにバレないようにいこっかー」
「賛成!」
集団の暴力は身を持って知っているので、スライムにバレない位置を保ちつつ水辺沿いをアリエルについて南下していく。
―――しばらく歩いていると水辺とは反対側の右側の砂地に魔鼠が一匹いる。個体だ。
盾もあるし、使い方に慣れないとなー。
「やってみるか」
盾を構えながら魔鼠に近づく、ガルさんのエサめ……ん?もう気づかれた!早い!あっという間に接近してきた!木剣を振り上げて攻撃、ダメだ間にあわない!魔鼠が飛びかかってきた!
「くっ!」
もろ攻撃を喰らってしまた!
5のダメージ!
HP15/20
早い!落ち着け、俺には盾がある。
盾を上手く使って、飛びかかってきた、魔鼠の攻撃を木の盾で受ける!衝撃が重い、やはり魔物。だがこのくらいなら耐えれるくらいの衝撃だ。
1のダメージ!
HP14/20
逆に魔鼠は衝撃で脳震盪ってる。チャンスとばかりに魔鼠を叩きつける!
「ジュー!」
HP83%
もう一撃、木剣を振り上げる――魔鼠が意識を取り戻して襲いかかってきた!
5のダメージ!
HP9/20
なんてスピード!連続で当てるのは無理か…。
魔鼠が再び襲いかかってきた!落ち着いて攻撃を防ぎ、衝撃でピヨってるところを攻撃!
HP8/20
HP66%
よし!落ちついて、飛び掛かる魔鼠の攻撃を防ぎ、ピヨってるところを攻撃。
HP7/20
HP49%
あと半分、魔鼠の攻撃をガードし、ピヨってるところを攻撃。
HP6/20
HP32%
落ち着けー、攻撃をガードし、ピヨってる魔鼠に攻撃する。
HP5/20
HP15%
あと一撃、落ち着け、落ち着け、攻撃をガードして、魔鼠を叩きつる!
HP4/20
HP0%
魔鼠は倒れ動かなくなった。
【魔物を倒した。3の経験値をえた】
「ふぅー」
倒せたー。あと一撃もろに喰らったら怪我してたじゃん、危なかったー。いやー盾があって良かった。
魔鼠をウエストポーチに収納し回復して先を進む。
―――しばらく緩やかに内側に湾曲したスライムがうごめいている水辺に沿って進んでいるとまた砂地に魔鼠がいた。
こいつは察知能力が想像以上に高かったから先に早めに鑑定しておこう。
灰色鼠
HP30/30
MP3/3
日の光を浴びて浄化され灰色になった魔鼠。毒気を抜かれ弱体化し、動きも遅く、察知能力も落ちている。
素材は灰色鼠の皮と灰色鼠の肉
基本的に魔物の肉は強い=魔素の濃い程美味い。
ハイイロネズミ?あれって魔鼠じゃなくなってたのか!!しかも日の光で弱体していてあの強さ、弱体していてよかったー。本物の魔鼠ってあれよりもっと強いのかー。
へぇー、魔物の肉は強いほど美味くなるのかー、魔鼠いや灰色鼠か、魔物の肉って美味いんだよなー。この先もっと美味い肉にありつけるかもしれないなー。
よし!まずは目の前の敵を倒すか。
灰色鼠に近づくとこちらに気がついた魔鼠モドキが向かってきた!
俊敏な動きで左右に飛んでくる。早!盾を動かすが合わせきれない!咄嗟に頭をガードするが腹に突っ込まれた!
5のダメージ!
HP15/20
くっ!真っ直ぐ突っ込んでくるだけじゃなかったのか。
―――残りHP4で灰色鼠を倒す。
【灰色鼠を倒した。経験値を3えた】
さっきは魔物を倒した。と言ってたから魔物の名前が判明すると言い方が変わるのか。しかし少しでも油断するとガードミスしてしまう。早くて厄介な奴だ。回復して先を進む。
「あとどのくらい先なの?」
「えっとねー、この先の水辺の端っこまでかなー」
「そっかー……」
水辺の端なんて見えないんだが……先はまだまだ遠い。アリエルの後ろについて歩いて行く。
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