ピョンくんのらくがき

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「だれかー、だれかこの絵をもとにもどしてくれる人はいませんかあ?」  スケッチブックの自分の顔をかかげながら、あちらこちらと大きな声で呼びかけるピョンくん。  けれど、だれもピョンくんの言うことに耳をかたむけてはくれません。 (ああ、ぼく今までいたずらばっかりしてきたもんなあ。みんな、ぼくの言うことなんか、聞いてくれないよなあ……)  ピョンくんは、今までしてきたいたずらを振り返り、はあっとため息をつきました。 (……考えてみたら、ぼくがいたずらばっかりやっても、いつもぼくと仲よくしてくれたのは、ミャーちゃんだけだった。それなのに、ぼくったら……)  ピョンくんはだんだんと声が小さくなっていきます。  ピョンくんは今も1人で泣いているはずのミャーちゃんのことを思うとかなしくなって、ポロポロとなみだをこぼしました。
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