2人が本棚に入れています
本棚に追加
「だれかー、だれかこの絵をもとにもどしてくれる人はいませんかあ?」
スケッチブックの自分の顔をかかげながら、あちらこちらと大きな声で呼びかけるピョンくん。
けれど、だれもピョンくんの言うことに耳をかたむけてはくれません。
(ああ、ぼく今までいたずらばっかりしてきたもんなあ。みんな、ぼくの言うことなんか、聞いてくれないよなあ……)
ピョンくんは、今までしてきたいたずらを振り返り、はあっとため息をつきました。
(……考えてみたら、ぼくがいたずらばっかりやっても、いつもぼくと仲よくしてくれたのは、ミャーちゃんだけだった。それなのに、ぼくったら……)
ピョンくんはだんだんと声が小さくなっていきます。
ピョンくんは今も1人で泣いているはずのミャーちゃんのことを思うとかなしくなって、ポロポロとなみだをこぼしました。
最初のコメントを投稿しよう!