春恋色
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「亜希、向こうの桜トンネル行って写真撮ろうよ」 そう言って美保が須賀くんの方を指差した。 須賀くんの後ろに200メートルちょっとの桜の列が見える。 「あ…うん」 何となく視線を感じて目を向けると、その先にいる須賀くんと目が合った。 ピンクの背景を背負う麗しの眼鏡男子に胸がときめく。 次の瞬間、今日一番の強い風が地面の花びらを舞い上げ、私たちの髪を乱した。 あまりの衝撃に笑い合う。 何て幸せ…。
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