居候

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居候

「おかえり〜ヒロト。ご飯あるよ」 2DKの居間のコタツにあたりながら、ナツキはにこやかにそう言う。 残業して疲れて帰ってきたボクには、温かい食事が何よりもありがたい。 だけどさ……。 「あ。うん。ありがとう」 「ヒロトのママから沢山野菜届くから、ガンガン消費しないとね」 「……うん」 「デカいキャベツが来たから、ロールキャベツにしたよ。お好み焼きの方がよかったかな? でもあれは二人で一緒に食べたいじゃん? だからロールキャベツにしちゃった。いい?」 ……いいも悪いもないよ。だってもう作ってあるし。 お笑い番組を見ていた彼女はそれを中断し、ねぎと油揚げの味噌汁と、ロールキャベツと、ひじきの煮物(昨日の残り)を温めご飯をよそい、あっという間に食卓を整えてくれる。 「……いただきます」 「はーい。どうぞ」 ニコニコと目の前に座る彼女を、見るともなしに眺める。 当たり前だけど、肌にハリがある。 何度も寝た身体も、弾むような弾力があった。 当たり前だよな……。だってこの子はまだ、十八の高校生なんだから……。
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