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1 落ちこぼれの恋
「頼む、ヒロミ、もうやめて……くれないか。オレ……変になっちまう……」
サトシは、後ろを振り返り、俺にそう訴えた。
気持ちいいのを耐えられないのか、足をガクガクさせている。
立っているのもつらい、そんな状態だ。
「あん? 何を言ってる、サトシ。これからだろ? そう簡単にやめるかよ!」
「いぐっ……いぐっ……ううっ……」
俺のモノは、サトシの下の穴をゴリゴリと出入りする。
サトシの目に涙が浮かんだ。
チッ、また泣いているのかよ。
俺は、サトシを睨む。
「いいか、サトシ……俺はやめない。お前が心を開くまで、何度だってやってやる!」
「はぁ、はぁ……また、出ちまう……や、やばい……ああっ……」
プシュ、ドピュッ。
サトシは、男汁を盛大にぶち撒けた。
「うっうう……」
サトシは、恥じらいで股間をサッと隠す。
目を腫らしながら、はぁはぁ、と息を荒くして、「お願いだ……もう許してくれないか……」と、懇願した。
「いいから、黙れ!」
俺は、サトシの口に指を突っ込み舌を抑え込む。
「ぐるじい……ゴホッ、ごほっ……」
こんなモノじゃない。
まだ足りない、足りないんだ。
「これからが本番だ。いくぜ!」
「そ、そんな……ああっ……奥まできてる……ダメ、ダメだ、もうそれ以上は入らない! オレの腹破れちまう!! うっ、ううっ……」
「何言ってやがる! 奥の奥までぶち込んで、突き上げまくって、お前を壊してやるんだよ!」
「やばい……ダメだ……お願いだ、もうこれ以上は、固いのが当たって……あっ……また……でちまう……いぐっ、いぐっ、ああっ!!!」
****
それは、新学期早々の事。
突っ伏して寝ている俺の耳に誰かの声が入った。
「ほら、ヒロミ、起きろよ。オレ達と一緒に課題やらないか?」
「あん?」
顔を上げれば、目の前にサトシの顔があった。
整った綺麗な顔。
「チーム課題だと? 知った事じゃない。うぜぇな、居眠りの邪魔だ。俺に構うな!」
「……し、しかし」
サトシは、困った顔をする。
回りから声が上がった。
「おい、サトシ! ヒロミには構うなって!」
「そうだよ。俺たちだけでやろうよ」
「……しかし、ヒロミは一人だし、可哀そうじゃないか」
そんなどうでもいいやり取り。
どこか他でやってくれと言いたいが、サトシの言葉に、カチンときた。
ガタッ。
俺は、椅子を鳴らし立ち上がる。
「何だ、サトシ、俺が可哀そうだと? 何、上からもの言ってんだ!! お前、何様のつもりだ? あん!?」
俺の恫喝に、再び周囲の者達が口を出す。
「ちょ、ちょっと、ヒロミ! サトシに悪気はないんだって!」
「そうだよ、ヒロミ。お前は、ちょっと落ちつけって!」
「外野は黙れ! 俺はサトシに言ってんだよ!」
サトシは、一歩前に出た。
「ヒロミ、悪かった」
深々と頭を下げた。
「そんなつもりは無かった。誤解させてしまったのなら謝るよ。オレは、ヒロミと一緒に課題をやりたい。ただ、それだけだ」
じっと俺の目を見据える。
その時、俺は、何故か、胸の辺りがジリジリと熱くなっていくのを感じた。
と、同時に、サトシから目を離せ無い。
猛烈に引き付けられる。引力のような力。
(な、何だよこれ。こんな気持ち初めてだ)
「ダメ、かな? ヒロミ」
小首を傾げ、笑みを浮かべた。
うっ。
その眩しい笑顔を見て、俺は、理解した。
俺は、こいつを好きになってしまった、という事に。
****
サトシ。
いわゆるクラスの頂点に立つイケメン委員長。
ただ、容姿がいい男子、というだけじゃない。
勉強もできてスポーツもできる誰もが認める優等生。
クラス全員から慕われる人気者である。
一方、俺は何の取り柄もない落ちこぼれ。
その俺が、そんなクラスのアイドルを好きになってしまった。
まったく神様の気まぐれにも程がある。
好きなやつが間近にいる。
そんな状況を俺が指を咥えて見ているだけなんてありえない。
俺はコイツをものにしたい、俺だけのものにしたい。そう強く願うようになり、気付いたら行動に移していた。
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