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「なんか今日はやけにそそるな...」 背後からいきなり抱き締められた凪子は、 びっくりして思わず声を上げそうになる。 それと同時に、腕に鳥肌が立った。 今まで夫に抱き締められて、鳥肌なんて立ったことがない。 これは確実に、凪子の身体が夫を拒絶している証拠だった。 今自分の腰に巻き付けられている腕が、 昨夜、絵里奈を抱いていたかと思うと、軽い吐き気さえしてくる。 しかし、その鳥肌に気づいた良輔は、 凪子が喜んでいると勘違いしていた。 そして、ご機嫌な様子で凪子の耳たぶを軽く噛んでから言った。 「今夜、久しぶりにしよっか!」 その言葉を聞き、凪子の身体に寒気が走る。 それと同時に、あのブログの文章が凪子の頭に過った。 【夫から求められたら必ず応じましょう。あなたが嫌なのは分かります。辛いのも承知しています。しかしそこはなんとか歯を食いしばり、我慢して応じて下さい。そうしないとまずいのです。 なぜまずいかというと、あなたが拒否すればあなたの方が不利になります。 夫が妻にセックスを求めるのは当たり前の事です。それをあなたが拒否したとなれば、夫はそれを理由に不倫に至ったと主張するでしょう。ですから、酷なようですが、まだ戸籍上の夫婦である以上、夫の求めには素直に応じて下さい。そして、その際に絶対に忘れてはいけないのが、避妊です。くれぐれも妊娠しないように注意して下さい。避妊の方法については、過去記事にまとめてありますので、そちらをご参照下さい。】
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