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(マンションを買う為に貯めていた貯金があるわ! もうマンションを買う予定もなくなっちゃったし、たまには自分にプレゼントしても罰は当たらないでしょう?)
凪子はそう考え決心した。
「ではこれをいただきます」
「ありがとうございます! ただいまご用意いたしますね」
女性は嬉しそうに微笑むと、
指輪の値札を外して会計の準備を始めた。
帰り道、凪子はジュエリーショップの紙袋を
大切そうに手に持っていた。
指輪は戦闘の日から身に着けようと思っている。
思い付きでかなり高額なものを買ってしまったのに、
なぜか心は軽やかだった。
(この指輪は、これからの私の戦闘服よ!)
凪子はそう思うと、ニヤリと笑いながら自宅へと向かった。
凪子は途中スーパーで食材を購入してから、
マンションへ戻った。
凪子が夕食の支度をしていると、良輔が帰宅した。
「おかえりなさい」
「ただいま! いやー、暑くてすっかり日焼けしたよ!」
良輔はそう言うと、すぐにシャワーを浴びに行った。
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