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【絵里奈に会いたい】
【絵里奈のあそこを早く舐めたい】
【絵里奈のアソコの匂いが恋しいよ】
【絵里奈のよがる顔が早く見たい! 絵里奈の喘ぎ声を早く聞きたいよ】
【あ~、シタくてシタくてたまらないよ! 絵里奈、今すぐ資料室へ来て!】
どれを読んでも、吐き気がする。
そして喉がつかえたような違和感を覚える。
二人が交際を始めた初期は、明らかに良輔の方が積極的だ。
(これじゃあ、良輔にもかなり落ち度があるわ!)
それまでの凪子はこう思っていた。
夫は若い絵里奈にたぶらかされたのだと。
若くて綺麗な女性に言い寄られたら、
中年期を前にした男が舞い上るのも当然だ。
もちろん、だからと言って不倫をしていい訳ではない。
しかし、自分が夫を放っておいたという罪悪感に苛まれていた凪子は、
ほんの少しだけ、良輔に同情している部分もあった。
しかし今その同情は、すっかりと消え失せていた。
良輔に同情する必要などない事が、このやり取りを見て分かったのだ。
凪子はフーッと息を吐くと心を無にし、
それらのメッセージを機械的に撮影していった。
作業が終わると、凪子は寝室へ入りスマホを元の位置へ戻す。
良輔は、まだいびきをかいて寝ている。
凪子は再びリビングへ戻ると、ソファーへ沈み込むように座った。
なんだかどっと疲れてしまった。
凪子は何げなくスマホを取り出すと、『なつみんブログ』を読み始めた。
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