ねえェ、絶対に秘密だよ

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ねえェ、絶対に秘密だよ

「ねえェ、ダーリン。絶対に秘密だよ」  売れっ子ソープ嬢の桃田ピーチが謎の常連客に(ささや)きかけた。  二人は抱き合ったままだ。 「ンうゥ……」  甘い吐息がイケメン常連客の頬を撫でていった。  彼女たちにはお互い隠している秘密があった。うかつに他人にバラしては極秘案件だ。  信じられないことだが人気ソープ嬢の桃田ピーチは『正義の味方』ジャスティス・ピンクだったのだ。  女子高生の頃から(ひそ)かに、正義の味方をしていた。  子どもたちに夢と希望を与える正義のヒロインが、さびしい(ひと)り身の男性たちの邪悪な欲望を優しく()やしていた。  そしてもうひとりのイケメン俳優みたいな謎の常連客の正体は、悪の秘密結社の大幹部ダークネス・ギルディアだった。  運命のイタズラだろうか。  ふたりはお互い敵同士と知らずにソープ嬢と常連客の関係を築いていた。
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