桃田ピーチ

1/1
10人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ

桃田ピーチ

 香水の匂いだろうか。  濃厚で蠱惑(こわく)的な香りがゴージャスな部屋に(ただよ)っていた。甘美な匂いを嗅いでいるだけでクラクラして目眩(めまい)がしそうだ。  桃田ピーチは小柄だが巨乳でワガママボディの持ち主といっても過言ではない。流行りのグラビアアイドルにも匹敵するほどスタイル抜群だ。圧倒的な巨乳で男子の目を釘付けだ。  一見するとアイドルのように可憐で綺羅(きら)びやかだ。  猫の目のように大きく潤んだ瞳に見つめられると男子は片っ端から魅せられトリコになっていった。  しかも可愛らしい顔をしているが、無類の床上手で超絶テクニシャンだ。  屈強で下半身自慢の常連客も次々、彼女の超絶テクニックに陥落し(おぼ)れていった。  さらに桃田ピーチの『天使の腰使い』の前には強靭な常連客も昇天だ。  文字通り白旗を吹き上げて降参していた。  まさに魔性の女と言っても過言ではない。  常連客らは、もはや桃田ピーチなしにはされていた。  火照った身体がほのかに桜色に色づいていた。なんとも(なま)めかしい。 「フフゥン」  常連客のダークネス・ギルディアも恥ずかしそうに照れ笑いを浮かべた。見るからにニヒルで屈強な男性だが、抵抗虚(ていこうむな)しく桃田ピーチの超絶テクに瞬殺されてしまったのでバツが悪いみたいだ。 「ねえェッ、お願い。ダーリン」  また桃田ピーチが耳打ちをした。 「ン、なんだ?」  謎のイケメン常連客も面倒くさそうに微笑んだ。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!