古流剣術家『鎖碧』

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 んで、前回は刀には九つの部位があり、それぞれ使い方が違うみたいな話をしたと思うのですが、まーかつての僕も勘違いしてました。  刀はどこに当たっても物体を切断できると思ってたのですが、そんな事は無理でーす。  刀ってのは、切先三寸の『物打ち』と呼ばれる部分にしか刃が付いておらず、それ以外は刃は付いてないのです。  なんで物打ちにしか刃が付いてないかと言うと、刀身全てに刃を付けてしまうと刀が折れやすくなるからです。  なので、この事実を知らずに真剣を作ってしまう現代の刀鍛冶職人が多いそうです。  なので、現代で作られた真剣と実戦用の真剣は完全に別物です。  ここでは、実戦用の刀の部位を名前順にザッと紹介します。 ・切先。 ・物打ち。 ・中刃(なかば)。 ・初刃(うぶは)。 ・右鎬(みぎしのぎ)左鎬(ひだりしのぎ)。 ・(みね)。 ・(つか)。 ・柄頭(つかがしら)。  の、九つに分類でき、それぞれ使い方が全然違います。  これら全てを説明すると長くなるので、今回は物打ちの解説をします。  物打ちは、大雑把に言うとハンマーの頭だと思ってください。  ハンマーだって、先っぽに重たい頭があって、腕を支点にして振り下ろす、あんなイメージです。  刀も同じイメージで、ハンマーのように振り下ろすから絶大なパワーを発揮できるのです。  で、昔の武士は、この事実を知ってたので、刀身が長ければ長いほど破壊力が増すので、最終的には斬馬刀(ざんばとう)やら、佐々木小次郎が使ってた『物干し竿』みたいに、ドンドン長くなった説があります。  僕の好きなキャラクターであるファイナ◯ファンタジーのセフィ◯スも、これを知ってたから、あんなバカデカい刀を使ってたのかもしれません(個人的な偏見)。  まとめると、刀は物打ちにしか刃が付いておらず、刀身を長くする程、遠心力によって破壊力が増す。  のですが、初心者がいきなりセフィ◯スのような刀を使ったら「腕がァァァ!!」て、なるので、最初は普通の刀を使うことをお勧めします。  じゃー次回は鎬のお話しますねー。
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