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「健吾、身長いくつになった?」
「保健室で委員持て余してて計ったら、182㎝」
「また大きくなったの? この間より1㎝伸びてんじゃん」
日々のバスケ部の練習の賜物だ。
「体重は変わらんよ」
「いくつ」
「72㎏」
俺としてはもう少し体重が欲しいけれど、太りにくい体質らしい。
ただ脂肪はないが、筋肉質で腕や脚は隆々としている。
ミチは俺の腹を押して、少し距離を置く。
「もう少し屈んで……も少し」
俺は言われるがまま、膝を曲げて背を低くする。
「169㎝。こんなもんかぁ」
そう言って俺にぎゅうと抱きつく。
「何169㎝って」
「んー。涼さまの身長。あー、涼さまってこんな感じかぁ」
俺の胸に頬を寄せて、猫のようにゴロゴロする。
大好きなミチ。
俺の初めての彼女。
俺の、遅くやってきた初恋の相手だ。
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