私が不登校になった話

暇なのかな？

　六年になると、Ｄ以外とは別のクラスになることができました。
　・・・ですが、Ａたちはわざわざ休み時間に私の教室まで来るようになりました。

　一番面倒だったのはＣです。
　読書中の私の机まで来て、勝手に私のテストの点数を見ました。しかも、他の人にも見せるかのように、掲げて見ていました。
　なので私は、休み時間に返されるテストを自分の机で待ち構えて、返されたらすぐにしまうようにしました。

　Ｃは何故か、私と勝負したがります。
　身長も、体重も、持久走の順位も、プリントを解く速さも。

　持久走の順位は大差なかったのですが、いつも、すぐ後ろで「ゾーイ抜かせなかった〜！」と言っていたのを覚えています。

　身長と体重も、聞いてきては私の教室で「ゾーイに勝ったー！」と騒いだり、（負けたときは何も言わないか、負けた〜って言ってた気がする）小声で「よっしゃ」と勝ち誇ったような仕草をするので、私はＣに身長と体重を聞かれてももう答えないようにしました。

　ちなみにプリントを解く速さというのは、同じクラスだった時。
　ひたすらプリントを解くだけの授業というのがたまにあり、答え合わせは各自終わり次第、黒板の前にある机（生徒が使うのと同じ物）においてある模範解答を見て丸付けをする、というものでした。
　私はマイペースにやっていたのですが、さあ答え合わせしよう、と席を立った瞬間、Ｃがダッシュで黒板の方まで行きました。
　机は小さいので、一度に三人くらいしか机にプリントをおいて丸付けできません。
　その時は、私とＣの二人だけでした。
　Ｃは端によるわけでもなく丸付けをしていました。私はわざわざ端によってもらうのもな～と思い、そのままＣの後ろで答えを確認し、間違っているところだけわかるように印をつけた後、席に戻って合っているところに丸をつけ、というふうにすることにしました。
　一人一人丸付けをしろ、なんていうことは言われていません。（二十人以上いるクラスでそんなことしてたらみんな殆どのプリントが出来ない）
　そしてさあ、次のプリント、とやっていると、丸付けを終えたＣが、右側に席があるはずなのに左側にある私の席まで来ました。
　そして、シンとした教室で大声で言いました。
「ズルだよ、それ！！」
　皆が何事か、と私の方を見ました。
　授業中、殆どの人が集中している中で、急にそんな言葉が聞こえれば、皆、私がなにかしたんだろうと思います。
　でも、私はそれ以上に非常識なＣの行動に、
「授業中だよ、うるさいよ」
　と言いました。
　それで、後日かそれ以前の似たような授業の後、Ｃが私にプリントを何枚出来たのか聞き、「負けたー！」とか言っていたのを思い出して、単に私より早く終わらせたかっただけなのかな、と思うことにしました。
　だったら私に言いがかりつけに行く時間を、自分のプリントを解く時間に当てればいいのに・・・

　Ｃは、二人きりの時に話した私の生理的なことも、まるで悪気がないという顔をして他の人の前で話すこともありました。
　身長とか体重とかを気にする人が、人のそういう事を勝手にさらけ出すなんて悪意しか感じません。

　ある日、友人に頼まれた某人気漫画のイラストを描いていると、それを見たＡが驚いていました。
　そして、教室中に聞こえる大声で言いました。
「ゾーイが流行にハマってるー！」
　・・・うん、違うね。
　以降、私は頼まれたイラストを休み時間に描くのをやめました。

　放課後は、急いで帰らないとＡが一緒に帰ろうと教室までやってきます。
　なので私は、どうしようもなく別々で帰りたいときのために、帰り道のルートをいくつか持っておきました。（７つくらい）

（私は呆れられるほどの方向音痴。道覚えられないし地図見るのも下手。頑張った。）

　次回は、そんな帰り道での恐ろしい（と感じた）出来事。