四年生の時

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四年生の時

 まあ、たまにトラブルになりつつも、私は空気を読むということを覚え始め、仲良く過ごしていました。 (それまでは読む必要も無かった)  それが変わったのは四年生の時。  クラスがバラバラだったので、廊下で全員揃うのを待ってから学童に行っていました。  その日、Aは学童に行かない日で、Bはたまたま休みでした。私は一人、廊下で読書をしながらCとDを待っていました。 「・・・あれ?」  本から顔を上げた私の視界に広がっていたのは、誰もいない廊下と真っ暗の教室。  もうみんな帰っていました。 (よくよく考えれば、今まで一人で待つことなど無かったので、私が読書に集中していても、一緒に待っている子が全員揃ったことを教えてくれた。)   CとD、気づかないで先に行っちゃったのかな・・・  急いで学童へ。  CとDはもう来ていました。一緒に宿題をやろうと思ったけど、姿が見当たらない。  と、机の影でコソコソしている二人を発見。  ・・・気づいていないフリして近づいてみるか。  グループで過ごすようになって二年。変な考えが浮かぶようになった私。近づいてみると・・・  二人はクスクス笑いながらさらに遠くへ行きました。  あ、うん、了解。  久々の一人時間を楽しむことにした私。多分、明日になれば元通りだろうと思っていました。 (いつもトラブルになっても、翌朝になれば、ギスギスするよりみんなで遊びたい気持ちが勝って自然と元通り。)  まあ、ならなかったんですけど。    そして翌日。  楽しそうに話すCとDのそばに、Bが。お前もかい。  
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