Aがいるのといないのと

1/1
前へ
/15ページ
次へ

Aがいるのといないのと

 理由はわからないけれど、Aはその輪に入らず、私といてくれました。 「私はゾーイのそばにいるよ」と。  まあ、いなかったんですけれど。  あんなに良いこと言っておきながら、Aと二人で過ごした期間は短かったです。(一週間くらい?)  少し離れた時間に、三人の所へ行ってしまいました。 (私がすぐに問い詰めに行けないようにか、しばらく席を自由に立てない、おやつの時間のタイミングで三人と同じ机の席に座っていた)  どちらにせよ、私には、理由を聞きに四人のところまで行く勇気なんてありませんでした。  もし私といるのが嫌になって、最終的にAも私と二人きりがつまらなくなって離れていったなら、それは仕方のないこと。  私には、グループは向いてなかったんだろうと思うことにしました。 (これからは、また前のように一人でゆっくり読書して過ごそう、と。)  毎日仲良くしてたのに、ある日急に避けてきて、でも、それだけで終わるものだと当時の私は本気で思っていました。  こういうのって結構、エスカレートしていくものなんですね。  Aとの二人の時間が、短くてよかったと思っています。  そうでなきゃ、もっともっと「理由」作りに利用されていたかもしれない。  そばにいるよ→結局離れていった。なんて、かわいいもの。  のちに、Aが私にとって一番の恐怖となる。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加