5人が本棚に入れています
本棚に追加
✼••
お昼ご飯のあと、席に座って待つ間、私はぼんやりと電車で見たイケメンのことを考えていた。
みんなにはあんな風に言ったけど、爽やかな笑顔は、頭にこびりついて離れない。
どこの人なんだろう。
スーツ着てたけど若かったし、新入社員とか?
毎朝あの電車?
どこの駅で乗ってきたんだろう……
確か同じ駅で降りてたし、また会えるかな?
考えれば考えるほど、気になることばかりで。
頭を埋め尽くすほどの興味関心に、一目惚れがあるのならこれなのかもしれない、なんて。
止まらない思考に、夢見がちだとからかわれる自分の性格を嫌という程自覚した。
だけど、運命だったらいいな、とは、どうしても思ってしまう。
それもそれでいい。思うだけなら誰にも迷惑かけてないんだから。
最後は自分で無理やり納得させて、私は頬杖をついた。
最初のコメントを投稿しよう!