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Lesson10 ~溢れる片想い~
✼••
火曜日の午後15時。
外の日差しを見つめながら、冷房の効いた店内で、カラカラと音を立ててグラス内の氷をかき混ぜる。
「店内は涼しくて快適だね」
「とか言いつつ、全然シャーペンは進んでないけどね」
今日は、舞ちゃん、改め、舞と夏休みデート。
課題攻略という名目で、おしゃれなカフェにやってきていた。
「夏休み入ったけど、8月になったらすぐ講習だよね!あずちゃん申し込んでなかった?」
ズーッと吸っていたストローを止め、ちらっと舞を見る。
「そうなんだよね……。」
わざとらしく、面倒くさそうなため息をついてみたら、舞はニヤりと笑った。
「とか言いながら、申し込んだの数学だけだって知ってるからねー!?不純な動機なんじゃないのー!?」
気付かれてしまっていたのなら、私は誤魔化しようが無い。
「舞様には敵いません。」
「ふむ、苦しゅうない。」
照れ隠しに、わざとらしく舞を崇めると、舞はそのノリに乗っかって笑ってくれた。
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