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「それでは、お昼休みですので、ゆっくり休んでください」
チャイムが鳴って先生が教室を出ていき、そわそわした春の空気がクラスを覆う。
遠くの席の和奏と視線を合わせると、和奏はお弁当を手に取り席を立った。
「あたしも一緒にいい?」
振り返った夕夏に勿論と頷く。
「舞ちゃんも連れてきたよ〜!」
夕夏と話している間に、和奏も舞ちゃんを連れてきて、4人で食べることになった。
「次の時間は、副担任の先生が来るらしいよ。」
お弁当を食べながら、和奏が言い夕夏が食いつく。
「え?そうなの?」
「うん、さっき先生に言われた~」
「まじ!?副担任/楽しみだな!」
その話題に突然入ってきたのは、すぐ後ろでご飯を食べていた蒼馬くんだった。
和奏とは初めましてだと思うのに、あまりにも自然に会話に入ってきた声に、私達は会話を止めて振り返る。
彼らは、3人でご飯を食べていた。
「えっと、その子も同じ中学?」
どっからどう見ても同中の蒼馬くんと結平くんだから、もう1人の存在が気になり尋ねる。
「ううん、いま仲良くなった!な?」
蒼馬くんに肩を叩かれた男の子は、控えめに笑って、頷いた。
「うん、お昼一緒にって、声かけてくれて。
岡本 真人です」
細身で肌も白くて、大人しそうな印象に、2人との相性はいいのだろうかと勝手に心配する。
「真人くんね、私は春~」
「和奏です!」「夕夏〜」「舞です」
各々が軽く自己紹介をしたら、それぞれ男女に戻って昼食を再開した。
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