恋しいのか、それとも、寂しいだけか

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恋しいのか、それとも、寂しいだけか

優馬と出会ったあの夜から、3日が過ぎた。 なのに、彼からの連絡はない。 俺は初めて待つ側の思いを知った。 「最近、スマホばっか見てるよな。」 蓮が俺に言った。 「そんな事ないだろ?」 「気づいてないのかよ。時間があればスマホ確認して、溜息ついてるぞ。」 「それは俺じゃない。」 「待ってないで、連絡してみればいいだろ?」 「俺からするのか?有り得ない。」 「まぁ、俺はどっちでもいいけどな。」 「蓮は変わったな。大事な人ができるとそうなるもん?」 俺は蓮に問いかけた。 「どうだろ?」 蓮は曖昧に答えた。 「仕事終わったら連絡してみようかな。」 「ん、そうしろ。」 「何話してるの?」 俺と蓮の間に、陽斗が入ってきた。 「真守の恋愛相談してた。」 「え!?真守、好きな人できたの?」 「いや、そこまでは...」 「どんな人?」 陽斗は俺の言葉が聞こえないのか前のめりで聞いてきた。 「おい、陽斗、近づき過ぎ。」 そんな陽斗を蓮は俺から遠ざけた。 「蓮、俺にも嫉妬するのかよ。」 「誰とか関係ない。」 そうはっきりと言える蓮が、少し羨ましかった。
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