2人の秘め事

3/3
前へ
/26ページ
次へ
「はぁ...」 俺としたことが... しかし、後悔先に立たず。 その痛みはしっかりと俺の身体に刻まれている。 「真守さん?」 「ん。」 「落ち込んでますか?」 「いや、なんていうか複雑...」 今まで抱く側だった俺が、抱かれた。 しかも、快楽に負け、自ら腰を振って。 思い出すだけでも、頭が痛い。 「深く考えすぎなんじゃないですか?」 優馬は天井を見ながら言った。 「俺は気持ちよければそれでいい。でも、真守さんが辛そうな顔をするなら、これから俺はあなたを抱きません。」 「え?」 「俺からは手を出さないってことです。」 「優馬はそれでいいのか?」 「いいかはこれから次第ですね。でも、それで飽きたらやめればいいいだけ。俺たちの関係を。」 俺と優馬はセフレであって、恋人ではない。 だから、そこに愛はないのだ。 あるのは身体の繋がりだけ。 「ははっ、そうだよな。」 俺は何かが吹っ切れたように笑った。 「次は俺が抱く。」 「いつもの真守さんだ。」 そういうと、優馬は俺の首に腕を回した。 「楽しまないと損ですよ。」 「だな。」 俺は優馬の唇にキスをした。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加