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愛だの恋だの、一時の感情に支配されるなんて馬鹿げてる。
俺はそう思ってきた。
しかし、俺と同類だと思っていたメンバーの蓮も今では陽斗にぞっこんだ。
そんな俺の前に現れた、人気俳優の義理の兄。
名前を小泉翔太という。
俺は柄にもなく彼に惹かれ、そして、玉砕した。
彼のどこに惹かれたのかと聞かれても、上手く説明できない。
ただ、一目みた瞬間に胸が高鳴った。
これを世間では、一目惚れというのだろう。
だけど、彼には上条涼雅という恋人がいる。
人気俳優なのにも関わらず、先日、自身がゲイであることをカミングアウトして、世間を騒がせた。
こんなにも強い絆で結ばれた2人の間に、俺が割って入れるわけがない。
翔太の事は忘れて、次の相手を見つけたいのに、俺にはそれが出来ない。
こんな状態の時に、上条と共演なんて正直しんどすぎる。
出来ることなら、この現場から今すぐ逃げ出したい。
だが、そんなことは俺のプライドが許さない。
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