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「先にシャワー浴びてきたら?」
「真守さんは泊まっていく?」
「優馬はどうして欲しい?」
俺は優馬に問いかけた。
彼にとって俺がその気のない相手なら、これ以上、俺と関わろうとはしないだろう。
「俺に言わせるんだ。」
「俺が決めていいの?」
俺は優馬の額にキスをした。
「今のは?」
「なんとなく。」
「真守さん、答えになってないよ。」
「そう?」
「うん。だから、俺帰るね。心配しなくても今夜のことは誰にも言わないから。」
そういうと、優馬は起き上がり、床に散乱した服を身につけた。
俺はその様子をベッドから眺めた。
俺と寝て、朝を待たずに帰ろうとしたのは優馬が初めてだった。
彼は俺の肩書きに執着しない。
俺が芸能人だと知っても態度を一切変えなかった。
俺を俺として見てくれる。
そんな彼を指をくわえて手放すほど、俺は馬鹿ではない。
俺は帰ろうとする優馬の腕を掴んだ。
「気に入った。」
そして、彼の唇にそっとキスをした。
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