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「いただき、ます!」
「……え?」
「いただき、ますっ!」
「回避呪文じゃないの?」
「食らうしかないのよ! 臆すなっ全員唱和っ! いただき、ますっ!!!」
「い……いただき、ます……」
「どうぞ、召し上がれ」
すると私の頭の中で突如、大好きな立木文彦さんの声でアイヌ少女と不死身の男の北国冒険アニメのようなナレーションが流れた。
<ミーナ難聴解除成功! だが美少女の『召し上がれ』発動! 究極コンボ成立、レイナたちには罠の道しか残ってなーい!>
あまりによくできた異世界に、もうぐらぐらと目眩がした。
「毒を食らわば、皿までよっ!」
私は聖剣を握るようにスプーンを握り、目の前のオムレツをかっくらった。
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