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風呂から出てきた志那さんは、髪を下ろしているがかなり長い。
「このゴムでしばれよ!」
「紐は無いのか?」
じゃあ私がと祖母がルンルンで髪をまとめる姿はもう何を言っても止められない。
しかも細めのシュシュで!
「女子みたいだな」
「髪が痛みませんのよ。とても綺麗な髪なんですもの」
そう言って石長さんにも箱から「お好きながらのをどうぞ」と勧めているのは流石というかなんというか。
もう止められない!
「所で、石長よ」
「何でしょうか」
「そなた、昔のことは謝罪があったからとはいえ、人と一緒になるつもりか?」
「は、はい……」
そのことについても、大国さんには話が通っているし、ちゃんとしていると補足!
揉め事は勘弁してくれ!
「大国も昔は国をまとめていたが、天照が……簡単に言うと管轄を高天原にと言って大国は隠居したことまでは分かるか?」と俺を見る。
「一応本では読みました」
「結果、国産みとしての神が大国だな。各地で嫁をとって子供作りまくったから。返したと言ってもやはり上だけではなんともならないことも多く、実質今仕切っていたりするのは大国で間違いない。年に一回は出雲に神々が集まるのも敬意を払ってるからだ」
「はい」
「お前達、絶対怒らせるなよ?」と何故か念を押された後に、先に休むと布団に行ってしまった。
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