04 イズーの告白

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「……お付き合い、しようかな」 「えっ」  ヒヨリは微笑んだ。気持ちは、なぜかもう固まっている。  イズーは、悪い人にはとても見えなかった。得体(えたい)の知れない怖さはちょっとあるけれど。  だけど。ならば。 「一応、お試し期間を設定するけれどね。ごめんね、イズー」 「いいえ、構いません。お試し期間を作っていただけただけでも嬉しいです、ありがとうございます」  イズーが真剣な眼差しでヒヨリを見つめる。 「ヒヨリさんのことは、絶対に大切にしますから」 「……うん、ありがとう」 「じゃあ、じゃあ、最初のデートの日、今から決めちゃいましょうか」 「今から……!? う、うん、よろしく……お願いします」 「ありがとうございます!」  イズ-は飛び上がって喜んでいる。  何だかそこまで喜ばれると、こちらも嬉しい気分になるヒヨリであった。 (まあ、いいか)  そうヒヨリが思っていると。不意に、イズーが話しかけてくる。 「ヒヨリさん」 「ん? なあに?」  手を取り、じっと見つめられて。 「改めて。僕、ヒヨリさんのこと一生大事にしますから。絶対に幸せにしてみせますから」  イズーはヒヨリを優しく抱きしめ。  フワッと、頬に軽いキスを贈った。  ヒヨリは何が起こったのかわからず硬直してしまい。しばしのあと。真っ赤な顔をした彼女がそこにはいた。
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