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「はーん。謝礼金ってどんくらい出んのかな。それにそのホテルってプールあっかな。水着美女でも見ながらカクテルとかさ」
「詳しい事とか謝礼金とかはその封筒の中に入ってるらしい。とにかく、悲しんでるフリでいいから……」
「わかった、わかった」
王の家は台湾の資産家だと聞いている。
そこの大事な箱入り娘の彼氏だ、かなり良い待遇が望めるだろう。
早速封筒を開けると、以前デートで行った遊園地で王子と姫のコスプレをした写真が出てきた。
「やっぱ勿体ねーな」
しみじみ見返すと、やっぱり良い女だ。
これがトラックにはねられて潰されたのかと思うとつくづく惜しい。
他には手紙やホテルのパンフレット、更に結構な額の現金が入っていて、それらを眺め終わる頃には俺の心はすっかり台湾を満喫する気になっていた。
これならきっと豪遊出来るに違いないのだから。
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