1人が本棚に入れています
本棚に追加
「将来お前ん家に就職してやるからマジで何とかしてくれ!このままじゃ来週発売の期間限定のガンプラが手に入らなくなっちまうんだよ!」
「お前俺ん家ナメてんのか?万屋じゃねんだぞ」
「赤ん坊の頃から毎日のようにお前ん家に遊びに行ってっからよく知ってるよ、ハウスクリーニング店装ったバリバリの始末屋だろ」
「装ったって言うな。皆の町の頑固な汚れを落としに行ってやってるだけだよ」
「じゃあ何で掃除しただけで次々人間が消えてくんだよ?」
「ちょっと綺麗にし過ぎただけだ!…それより話す戻すけど俺に頼む前に警察に言や良いだろ?」
「警察よりお前に頼んだ方が手っ取り早いんだよ」
「確かにな」
はっ!しまった、つい頷いてしまった。
「なぁマジで頼むよ〜!かれこれ17年、お前の秘密だってこうしてずっと守ってやってたからお前だって今平和に高校生やれてんじゃん!?俺が口硬い出来た優しい幼なじみじゃなきゃお前本当だったら今頃ドブ鼠と一緒に仲良く牢屋生活してたんだぞ!?お前が夜な夜な次々黒鼠スクラップして来たのを俺が温かい目で見てきてやったからお前は今もずっとお天道さんの下で…」
「あーっ、分かった分かった!分かったからもう黙れ!」
あんま騒がれると周りの奴らが集まって来ちまうだろうが!!
現に隣の席の女子 小松さんが俺の方を振り向いてすげぇ真っ青な顔して「…すくらっぷ?」と聞いてきている。
笑顔で「タップダンスって言ったんだよ」と返すとようやく小松さんは なぁんだ! と笑ってくれた。ふぅ、何とか誤魔化せて良かった…。
最初のコメントを投稿しよう!