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私は今日、我が子を消した。
苦労に苦労を重ね、難産の末に生を受けた子供だったが。
仕方がなかった。
誰もあの子の誕生を喜んでいなかったのだから。
「……先生。何で、あの子を消したんですか? 思い入れもあったでしょうに」
「ウケがイマイチな不人気キャラは切り捨てないと。最悪の場合、作品自体が消えてしまいかねないでしょ。私はまだ消えたくない。この世界はしょせん人気が全てなの」
担当編集の言葉に、漫画家の私は淡々と答えた。
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