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「じゃあ鍵だけ開けて僕らはさっさと帰ろうか」 「承知いたしました」  それからアルバニアは魔力で(探索した時と同じ)小さな虫を生み出すと地下牢へと飛ばし、その間にゲートを創り出すと魔王城と繋げた。そして魔王城へと戻ると、ルシフェルは夕食の準備に取り掛かりペペは少し休憩した後にお風呂へ。アルバニアには次の為に様々な準備を整えていた。 「そう言えばルシフェル。手、怪我してたのにこれ作ったの?」  三人で並び夕食を食べている途中、なんとなく今日という日を思い返していたペペはミシェルとの戦いを思い出し自分が食べている料理を指差した。  ペペからの質問にルシフェルは食べる手を止めてはナイフとフォークを置き、左手を上げて見せた。 「魔力を使用しましたので傷は塞がっています」  その言葉通り掌に開いていた穴は塞がりほぼ完治したと言っても過言ではない状態。 「なら良かった」 「心遣い感謝します」  座ったまま深く頭を下げるルシフェル。 「いやいや。今日はご苦労様。あと美味しい夕食も」  それに対し軽く頭を下げ返すペペ。
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