Chickens home to roots(鳥が止まり木に帰ってくる)

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 「それで、新堂本部長、崎本(さきもと)部長、人事部からの提案です。  北関東営業所の小西(こにし)所長を四国支社の支社長、と考えています。  営業部として大丈夫でしょうか?」  問われた二人が、(かす)かに困惑の視線を交わすのが見えた。  圭輔と小西を交代させる人事案というわけで、突然言われたら驚くしかない。  ただ、圭輔は北関東営業所ではなく本社に復帰するわけだから、小西の後任を誰にするかという問題もある。  「……統括本部として反対はないです。  小西所長の後任についての候補はお考えでしょうか」  花野の質問は幸子には想定内だったようで、すぐに返答した。  「人事部(こちら)では候補者はいないです。  可能なら、本社からの赴任が希望というくらいです。ただ、他の支社から転勤させても構わないと思ってます」  聞いた花野と恭貴は、もう一度視線を合わせて、今度は頷きあった。  「分かりました。  それでしたら、営業部で後任を決めさせていただきます。基本的に本社の営業から選抜します」
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