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大翔の説明の後、みんなでデザインの完成度と原価率について意見を交わした。
最終的には予算計上を働きかけることになった。
もし通れば、来季から原価率が少し高くなる。そうなれば、さらにレベルの高い商品が開発されそうだ。
今日は駿が参加しているので、彼が経理部に意見を届けると請け合ってくれたところで散会となった。
「やっぱりデザインに予算を惜しんだら駄目だって、改めて理解できたわ」
前経理部長だった幸子が言うと、横の駿が頷いた。
「質と価格の両立は難しいって、発売当初から思ってたからね。
経理としては利益率が気になるけど、買った人の満足度はそれ以上に大事だから」
利益率は、経理部だけが気になるわけではない。
和香が所属する企画部も、イベントの企画の時、原価率を考慮して発表する。
予算は無限にあるわけでないから、知恵を絞るしかない。
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