2人が本棚に入れています
本棚に追加
桜と同じで、
儚く美しくありたいのか。
何だ。
そういう事だったのか。
なら、早くそう言えばいいのに。
儚いのは美しいんだ。
いや、
美しくある為には、
儚くないといけないのか。
みんな、儚いのがいいんだね。
みんな、早く死にたいんだね?
そっか
それで今日は集まったんだね。
独りだと怖いものね。
それでドンチャン騒ぎするんだね?
あの時、
パパとママも
死にたいと思ってたのだろうか。
だからアタシは、
爺と婆に預けられたんだね。
「分かった。そういう事だったんだ。
だったらアタシも興味深い。
桜じゃなくてそっちを見てるから。
ゴメンね、みんな。アタシ、気が付かなくて
さあ、遠慮せず、始めて」
どうやるの?
桜の枝にロープを掛けて首括る?
箸で喉を突く?
果物ナイフもあるよね?
一升瓶二本、一気飲みしてみるのはどうかな?
あ、タバコの吸い殻も結構あるから、飲んでみる?
火は使っちゃだめだよ? 桜が燃えちゃうから。
なんなら手伝おうか?
「ねえ? アタシ、手伝った方がいいかな?
ねえ、みんな? どれがいい? 」
皆んな、何も言わない。
ジーッとただ、私の方を見てるだけ。
近田くんが、
「か、カラオケでも行こっか」
だってさ。
最初のコメントを投稿しよう!