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巡り続ける
最近、
情けは人の為ならず、自分の為である
という言葉をよく考える。
これまで私は、
誰かの為に自分を犠牲にしてでも助けてあげたい
と困っている人に手を差し伸べ続けてきた。
でもここ最近、その行いの結果、結構な数の敵を作ってしまった私は、そういった相手から酷い目に遭い続け、
それでも! 俺は俺の思う正しさに従う!
と思い、同じようにそんなことを続けるも……助けた相手にはそれほど感謝されてないように感じ始めている。
結局は助けたといっても、それは自己満足であり、その対価を相手に求めるのは違うのは分かっていた。
だが、やはりどこか悲しくなる。
それならば自分を犠牲にしてまでやる事自体が間違っていると考え、そしてそれはその通りだと思った。
善意の押し付けで相手に何かを求めるのはいいが、返ってこなくて不満に思うのは違う。そのどれもがそれぞれ個人の自由なのだから。
とそんな事を考えているとふと思う。
自分はいつから誰かの為に何かをしたい
と思うようになったのだろうと、そして私は記憶を手繰り寄せ思い出す
……あの日の事を。
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