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キーンコーンカーンコーン(※チャイム音)
キーンコーンカーンコーン(※チャイム音)
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微かに聞こえたチャイムの音に目が覚める。
顔を上げればそこは寮ではなく教室だった。
そういえば学校来たんだっけな。何限目だっけな・・・
あ、4限目終わったんじゃね?
教室を見渡せば、クラスメイトが立ち歩いているたり、机を囲んでご飯を食べたり。
あぁ、今昼じゃん。
俺は完全にまるまる1時間寝たわけだ。号令したあと覚えていない。
しかも、さっきの授業は担任の真壁先生だったはず・・・
やってしまった。
けど、珍しく起こされてない。いつもは教科書で容赦なく頭ぶっ叩かれて、起こされるのに。なんでだ?
「起きたか。」
横から声がする。顔を向ければ、高校に入ってからできた、お友達、寮の同室者でもある、樋崎潤也がいた。少し呆れた様子である。
「潤也…、起こしてよー。」
潤也は全く悪ないんだけど。
「起こした。起きなかったのはお前だろ。」
「そうなの?気が付かなかった・・・。」
まじで爆睡してたってわけか、俺。
授業内容も、ノートも取ってない。後で潤也に見せてもらおう。
食堂行くぞ、と潤也が言うので返事をしながらあくびをし、席を立つ。
まだ眠気が残ってるけど、寝たからほんの少しお腹が空いた気がする。
そして、教室を出ようとした時。
そういえば、と潤也が止まり、こちらを向いた。
「ん?なに?」
「担任からの伝言だ。・・・『放課後理科準備室に来い』…だとよ。」
先生から頼まれた伝言をめんどくさそうに言う潤也。
「え、まじ…?」
「あぁ」
「絶対逃げたい」
「『逃げたければ逃げろ。学園全体に放送かけてでも連れ戻してやる』、…とも言っていた。」
「俺の行動読まれてる。怖。てか大人気ないし。」
「寝たお前が悪い。自業自得だろう。」
「ソウデスネ」
なんとも言えぬ。
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