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食堂へやって来た。
「「きゃぁあああああーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」」
と、まぁ食堂へ来ると毎度、潤也に対する歓声がある。
この学園はさ、男子校だけど、女子いないから、美形とか学園の人気者が現れると、こう歓声が凄いわけだ。
だから、食堂に来る前必ず耳栓をする。ここに来て耳栓を使う日が来るなんて思いもしなかった。
ガチで耳栓効果あるから。初めてここ来た時耳キーンってなってたから。耳死んだかと思ったし。
横からトントンと肩を潤也に叩かれる。
歓声が収まったっぽい。
耳栓を外せば、
「樋崎様〜!」
「今日も素敵〜!」
なんて声がする。
「樋崎×三沢コンビだ!」
「カッコいい〜!」
「踏まれたぃ・・・」
最後は聞かなかったことにしよう。
食堂を進み、ちょうど誰もいない席を見つけたのでそこに座る。
「相変わらず人気だねー、潤也」
そう言えば、眉をひそめる潤也。潤也はあまりこういうのはいい顔をしない。騒がれるのは得意では無いだろう。
「俺だけじゃ無いだろ・・・」
「まぁ、学園内にうじゃうじゃいるもんね」
顔面偏差値高いし。人気者なんかたくさんいる。
潤也があからさまなため息をつく。どうしたんだ。
机に設置されてる注文タブレットに手を伸ばす潤也。操作をしだす。
「三沢。何食べる」
「あ、うどん、うどん」
そう言うと、操作していた潤也の手が止まり、タブレットを見ていた顔がゆっくりとこっちを向く。怪訝な面持ちだ。
「・・・昨日も同じもの食べてなかったか?」
「食べてたけど。何その顔。」
「いや、なんでもない。好きにしろ」
「おん・・・?」
なんだ?
俺うどん好きなんだが。値段も優しいし、俺昼はあんま食べないから、量少なくていいんだよな。
注文し、しばらくした頃。おぼんを持っていつものサングラスを掛けたウェイターさんがやって来た。なぜサングラスかは知らんが。
てか、この食堂でウェイター雇うとかこの学校すごいよね。メニューも豪華だし。一流シェフとか雇ってそう。
「お待たせしました。」
と、ウェイターさんが、潤也にうな重、俺にうどんを置いていった。
「ありがとうござい、?」
頼んでいないものがある。ポテトサラダか?
「・・・あの、これ頼んでないです、」
「こちらはサービスです。よろしければ召し上がってください。」
「え、ありがとうございます」
では、失礼します。とサングラスのウェイターさんは去っていった。
ポテトサラダを見つめる。間違って作ったとか、余ったとかかな。
「潤也、サービスだって、ポテトサラダ。久しぶりに食べる」
「よかったな」
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