1221人が本棚に入れています
本棚に追加
アーレントとフィンセントは風魔法をボールに付与させ、うまく遠くまで投げる。
将来、私と戦った時も付与魔法を得意とした二人。
すでに簡単な魔法を扱い、それを日常に取り入れるという天才ぶりを発揮した!
「付与魔法を上手に使いこなして、二人ともすごいわ!」
「えへへ」
「あーれも!」
力だけで足りない分、ボールに風魔法を付与させることを思いついたのだろう。
「さっきより、遠くまで投げられてますね!」
「もしかして、天才!? 天才じゃないですか?」
「可愛いだけじゃなく、魔法の才能まであるなんて……!」
ハンナだけでなく、侍女たちも二人を褒め称え、ボール遊びは盛り上がる。
何度か投げているうちに、ボールがクリスティナのところへ飛んで行った。
「あ……」
私が止める間もなく、犬たちはワンワン言いながら、ボールを追う。
「きゃああっ!」
「クリスティナ、落ち着いて。逃げなくても大丈夫よ。犬たちはボールを探しているだけだから、噛んだりしないわ」
最初のコメントを投稿しよう!