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エルナンドも平気な顔をしている。
「絶対、駄目です」
さっと取り上げ、それをハンナに渡す。
ハンナも怖い顔で、剣を受け取ってエルナンドに返した。
「エルナンド様、お可哀想。せっかくご用意された贈り物なのに、受け取っていただけないなんて」
クリスティナはエルナンドを見つめ、キラキラした目を向ける。
――今、【魅了】の魔法を使ったわね。
でも、クリスティナは焦っているのか、使いどころを間違えている。
私は皇妃らしい堂々とした態度で、エルナンドに微笑んだ。
「受け取らないとは申し上げていません。見事な剣です。ですから、エルナンド様が保管していただけませんか?」
「保管を?」
エルナンドはクリスティナから目をそらし、こちらを向く。
「はい。それから、エルナンド様にお願いがあります。子供たちに剣の基礎を教えていただきたいのです」
「あっ! たしかに基礎からですよね。皇帝陛下と同じだと思ってました」
複雑な表情を見せ、申し訳なさそうな態度で剣を見つめた。
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