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その手紙の中身を見たいわけがない。
だから、すぐに断った。
「いいえ。結構です」
「そうか」
クリスティナに返事を書いているのか気になったけど、なんとなく聞けずに黙り込んだ。
お互いなにを話していいかわからず、静かになった。
――なんだか気まずいわね。
クリスティナのことになると、私も警戒してしまい、うまく話せなくなる。
気まずい空気を変えるため、パッとひらめいた言葉を口にした。
「レクス様はクリスティナと親しくしていらっしゃるのですね」
「クリスティナと親しい……それは……っ!」
「レクス様?」
レクスはひどい頭痛がするのか、痛みに苦しんでいた。
「大丈夫ですか!?」
「……平気……だ」
嫌な予感がして、かけられた魔法を可視化させる。
複雑に絡まった【魅了】魔法の糸が、レクスを縛りつけていた。
この糸を無理矢理切ったり、破壊すれば、レクスの精神や肉体を傷つけてしまう。
――レクスは他の人の比ではないくらい【魅了】魔法を何度も使われている。
幻影系の魔法は精神に負担がかかる。
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