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子供たちの言葉に感動しつつも、そうはいかないと首を横に振る。
「二人を守るのは、お母様の役目よ。今は魔法の基礎を練習しましょう」
「えー」
「けん、ざくー!」
「二人が転ばないで走れるようになったら、剣の稽古を始めていいわ」
残念そうな子供たちとエルナンド。
戦闘狂すぎる三人――レクスを入れたら四人は、ちょっとでも早く武器を使いたいようだ。
「むぅ。あーれ、ちゅよい」
「ざくぅ! ばしぃ!」
「駄目。まだ早いわ」
アーレントとフィンセントの膨らんだ頬を指で、ぷすっと突き刺し、へこませる。
「この本を読めるようになったらね」
どれだけ剣を習いたいのか、なんとか読もうとする二人。
これでしばらく静かになるだろう。
やれやれと思いながら、魔法書をめくる。
「……願いを叶える魔女のおまじない? かなり古いものみたいね」
古い本に書いてあったのは、魔女を呼び出すおまじないだった。
おまじないと侮ることなかれ。
古い時代の言い伝えやおまじないは、実際に効果があるものが残っていたりする。
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