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まさか、同じベッドで眠るなんて思いもしなかった。
弟子たちがレクスと眠る私を見たら、間違いなく卒倒するだろう。
「おとーしゃま、おかーしゃま」
「はじめてー」
横になっても、アーレントとフィンセントは落ち着かず、嬉しそうな声で笑っていた。
「もしかして、親子で眠るのは初めてですか?」
「……一緒にいたくないと言ったのはお前だ」
「そ、そうでしたね。産後で気が立っていたのかも」
「初夜からそうだった」
思った以上に、ユリアナはレクスに冷たかった。
「だから、嫌われないよう距離を置いていた。だが、そちらから俺に近づいてきた。どういう心境の変化だ?」
「それはその……」
――絶対、怪しまれてるわよね。
レクスが護衛と言って、一緒に眠る提案をしたのは、私と話をするためだったのかもしれない。
侍女や乳母がいない時に話したかったのだろう。
「私が変わったのは、可愛い家族ができたからです」
「子供たちか」
「はい。成長した子供たちを見たら、気持ちも変わります」
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