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「大魔女っていうから、もっとイイコト言うのかと思ったのにがっかりだよ」
――うわ、殴り飛ばしたい。
二人の失礼な態度に、私が怒るより先に弟子たちのほうが怒りだした。
「ヘルトルーデ様。我らがあの生意気な赤ん坊どもを教育いたします」
「いやいや、教育なんて甘い。骨すら残さず土に還してやる。せめて土の養分となって、人の役に立て。クソ皇子」
戦う気はなく、皇帝一家の顔を見にきた(宣戦布告)だけなのに、弟子たちは戦闘態勢になりつつある。
「今日は挨拶だけって言ったでしょ! どうして、そんなに血の気が多いのよ!」
攻撃しようとした弟子たちを止めた。
まったく誰が教育したのか……私だけど。
「失礼な。ところ構わず魔法をぶちかますヘルトルーデ様に、血の気が多いなどと、言われたくありません」
「お師匠様が一番ひどいと思う。寝ぼけて魔法使って吹き飛ばすし……」
「あなたたち、どっちの味方よ!?」
弟子たちの反応に頬がひきつった。
「とにかく! 私が攻撃していいと言うまで動かないで!」
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