18 最悪な出会い

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 そう言うと、弟子たちは不満そうな顔をしつつも、おとなしくなった。  弟子たちを信用していないわけではない。  長く私と共に魔法を極めてきたから、腕はたしかだ。     ――でも、皇帝レクスは強い。  彼の魔法の才能は私より劣る。  けれど、世界を支配するだけあって剣や弓矢の腕、知略は相当のものだ。  弟子たちが魔法を使う前に殺される可能性がある。  私は大切な弟子を犠牲にしてまで、レクスを倒そうなんて思っていなかった。  ひと癖もふた癖もある弟子だけど、彼らは私にとって、我が子同然である。   「皇帝レクスと戦うのは私よ」 「伝説の大魔女ヘルトルーデが直々に俺を殺すのか」  まだ決まったわけではないけど、その予定である。 「気に入らんな」  私の挑発的な態度に気分を害したようだ。  こっちは、その百倍不快な気分だということを教えてあげなくてはならない。 「数百年生きてきて、子供の癇癪(かんしゃく)に付き合うのは、これが始めてだわ」 「俺が子供か」  レクスは退屈そうな顔をしていて、私と話すのも面倒そうにしている。
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