18 最悪な出会い

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 ――大魔女の私を前にして、こんな態度をとった人間は初めてだわ。  私に媚びることも取り繕うこともなかった。  よほど、自分に自信がない限り、そうはならない。  違和感があったのに、それを考えるヒマもなく、アーレントとフィンセントが剣を構え、攻撃しようとする。  憐れみの目を弟子たちは向ける。  ――私がなぜ大魔女と呼ばれるか。  剣に付与されていた彼らの魔力が散り、魔法剣は普通の剣に戻る。  攻撃しようとした双子は動きを止め、不思議そうに剣を眺めた。 「魔法が消えた?」 「魔女がやったのか?」  さっきまで子供みたいに大騒ぎしていた弟子たちも、魔法が消滅したのを目にして、静かになった。 「敬愛すべき最強の魔女」 「大魔女の名にふさわしい方だ」 「我々を罵倒できるのはヘルトルーデ様だけ!」 「むしろ、ヘルトルーデ様から構われてニヤニヤしたい!」 「叱ってください! ヘルトルーデ様!」  育ててきた弟子たちから向けられる尊敬のまなざしと……なにか特殊な感情。
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