21 あなたは私のもの ※クリスティナ視点

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 部屋の中では、皇帝陛下と皇妃様、侍女たちがいた。  皇帝陛下のサファイアの瞳が皇妃様を見つめているのがわかり、カッとなった。  ――許せないわ。許せない! 早く【魅了】してしまわないと!  私と魔女は狂ったように心の中で叫び、私たち二人分の声が重なった。 「クリスティナ!? どうして、私の部屋へ……?」 「皇妃様。とても素敵なドレスですね」  皇妃様のドレスは緑のドレスで、白いレースで飾られた平凡なもの。  私が仕立てたドレスよりも地味で、華やかさはない。  ――これなら勝てそう。 「皇妃の部屋に入っていいと許可した覚えはない」  許可なく部屋に入った私を見て、皇帝陛下からお叱りを受けた。  私はすごくショックだったけど、【魅了の魔女】は動じない。 「私は皇妃様のお友達です。お友達のところへおしゃべりに来ただけですわ」 「私の友達!?」 「もしかして、お友達だと思っていたのは私だけですか? 仲良くさせていただいてたのに……」  傷ついたふりをして、目に涙を浮かべた。
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