21 あなたは私のもの ※クリスティナ視点

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 恐怖で叫びそうになった。 「神官を舞踏会に神官を招いたのですか?」 「ええ。グラーティア神聖国では王族だけでなく、貴族たちも親しい神官にパーティーの招待状や手紙を送る習慣があるのよ」 「グラーティア神聖国は神殿との繋がりが深いからな」  今までになく【魅了の魔女】が動揺しているのがわかった。   「ルスキニア帝国では、神官をパーティーに招く習慣はありません!」 「神殿との関係を深めておいて、損はありませんわ」  ――なんてこと。  舞踏会に神官が参加するなんて初めてのことだった。  これは完全な計算外。   「皇帝陛下……。舞踏会当日のエスコートのことで、ご相談がございますの。少しよろしいでしょうか」 「ああ。ちょうどいい。俺もそのことについて話があった」  エスコートの件を持ち出されたら、きっと皇妃様は気にするわ。  そう思っていたのに、侍女たちと話していて、こちらをまったく見ていない。 「皇妃様。パンケーキを明日から減らしてくださいね」 「えっ!? パンケーキを?」 「舞踏会までにウエストを絞りましょう!」
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