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「他の貴族令嬢たちは、こぞって最新のドレスを着るでしょうし……」
レクスと不仲な噂のあるユリアナ。
クリスティナが次の妃に選ばれるかもしれないと噂される中、『もしかしたら、私も皇帝陛下に気に入られるかも』と考えている令嬢も大勢いるのは事実。
皇帝の目にとまろうと、令嬢たちは気合いの入ったドレスを着てくるはずだ。
「大丈夫よ。私は既婚者だし、令嬢の引き立て役になっても構わないわ」
「そんな……」
それより、ドレスを盗んだ犯人が気になる。
「報告はしたのかしら?」
「は、はい。エルナンド様にドレスがなくなったと報告しました。兵士たちとともに、ドレスを探しております」
どうやら、皇宮内で大捜索が行われているようだ。
「犯人が見つかっても、ひどい罰を与えないように、エルナンドに伝えて」
「は、はい!」
――【魅了】で操られている可能性があるわ。
皇宮から去る期限が迫り、クリスティナは相当焦ってるはず。
なりふり構わず、【魅了】魔法を使っているに違いない。
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