22 切り刻まれたドレス

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「神聖なる古き国グラーティア。その血を引くユリアナ様にお会いできたことを嬉しく思っております。ユリアナ様から魔女がいるかもしれないと手紙をいただいた時は驚きました」  こっちはリュドの出現のほうが驚いている(言えないけど)。  正直、今からでもいいから、他の神官と変わってほしいくらいだ。 「リュド様。魔女の件ですが、内密に調査していただけますか? ルスキニア帝国の権威に関わることですし、よけいな混乱を招きたくないのです」  魔女が入り込んだと他国に知られたら、この混乱に乗じてなにをするかわからない。  リュドは私の思いがわかるらしく、深々と頭を下げた。 「承知しております。元々、魔女は神殿組織に所属していた神官。彼らが起こす悪行は、すべて神殿の責任です。こちらとしても、公にしたくありません」  犬猿の仲である神官と魔女。  私が神官と協力するなんて滅多にない。   それも、協力相手は私を捕まえようとしていた神官長のリュド。 「心強いですわ」 「ご安心ください。魔女の【浄化】を得意としております」
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