22 切り刻まれたドレス

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 信頼と実績がありますという顔で言われても、私の心は複雑だ。  微笑みを崩さなかった自分を褒めてあげたい。 「皇妃様。皇帝陛下がいらっしゃいます」 「え? レクス様が?」    リュドが下がる暇もなく、レクスが部屋に現れた。  いつにも増して怖い顔をしていた。 「どうかされました?」 「ドレスが見つかった」  レクスの背後から現れたのはエルナンドで、手には緑のドレスがあった。  でも、その緑のドレスは泥だらけになり、切り刻まれ、どうやっても元に戻せそうにない状態になっていた。 「レクス様も探してくださったのですね。ありがとうございます」 「エルナンドから話を聞いたからだ。犯人も捕まえた」  ――行動が早すぎる。【魅了】されてしたことかもしれないのに、どうしよう。  エルナンドはレクスに隠しきれなかったようで、後ろで申し訳なさそうな顔をしていた。 「侍女は牢屋に放り込んだ。だが、なぜこんなことをしたか、わからないと言って話にならない」  それを聞いたリュドがレクスの前に出た。
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