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「神官長。お願いしますね」
「……承知しました」
何度も【魅了】をかけられている場合、絡み合った糸のように、解くのに時間がかかる。
一番いいのはクリスティナを魔女だと証明し、【魅了】の効果を減らし、魔法を解く。
だからこそ、好きでもない神官を呼んだのだ。
「ルスキニア皇帝。魔女たちの欲望は尽きることがない。皇妃の地位で終わらず、最終的にはルスキニア帝国を手に入れようとするでしょう」
――ちょ、ちょっと。私はそんなことないわよ!?
美味しいパンケーキで体重増加が気になる程度の欲望しかない。
レクスになんてことを吹き込むんだろうか。
「欲か。欲がなけば、俺はここに生きていまい。坊主の言うことだ。綺麗事だけで生きていけるか」
レクスはリュドのありがたい忠告を鼻で笑い飛ばし、そして私に言った。
「ユリアナ、安心しろ」
「なっ、なにを!?」
「なにってドレスだが?」
「そ、そうですね。私は別に……」
私が魔女だとバレたのかと思ったら違っていた。
「ドレスを仕立てさせてある。それを着ろ」
「いつの間に!?」
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